影たちのごちそう「チップのフィンガービスコット」

月が中天にかかる夜、影たちのためのチビクロパーティが開かれます。
この夜だけは影が実体から離れて、自由に動き回れるのです。
ダヤンははじめてわちふぃーるどにきた年に、
自分の影に「チップ」という名前をつけてあげました。
それからというもの、チップは毎年のパーティをそれはそれは楽しみにしています。
そこでダヤンはチップのために、折れ曲がった指の形をした
チョコレートビスコットをたくさん焼いて持たせてあげることにしました。
チップを迎えにきた影たちもいい匂いにつられて、
思わず窓から覗き込んでしまいました。