マダム・ムーンのひとりごと

今年もカシガリ山の3人の魔女は派手にやってくれたね。　毎年、春と夏の境目の日が来るとこうだよ。
タイムは「もう夏だ」と言って、朝から暑くするし、ピクルスは「まだ春よ」と黒雲を呼んじゃう。　2人のけんかに腹を立てたジンジャーは、こんな季節に雹を降らしちゃったんだ。
でも、この”魔女の快晴”と呼ばれる気まぐれの天気が、いいんだ。キイチゴが、突然の暑さに季節に遅れまいとして熟しはじめるからね。この酸っぱさと甘さが競争しているときが、キイチゴジャムの絶妙な味を作ってくれるのさ。　つい夢中になって摘んでいるところを、ダヤンに見つかったけど、ジャム・クッキーをごちそうしてあげたから大丈夫。
なぜって、この日作ったジャムは”口つぐみ”と言って誰にも話したくなくなる効果があるんだよ。