蓼科の夏

Tateshina Diary

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「すずめ蜂の死闘」はちょっとハラハラするお話。
あなたも下記のゲームで、何匹やっつけられるかチャレンジしてみてね!!
下から飛び出してきた蜂はマウスでクリックすると潰れるよ!

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すずめ蜂との死闘
もうずいぶん前の夏。
夜中に蓼科に着いて荷物を運んでいる時のことだ。
目ざとい夫が私道の端に埋まっている水道メーターの蓋が開いているのを見つけ何気なく閉めた。
ザーッ!いきなり滝のような音がする。
「おや?」と又蓋を開けたところ、すずめ蜂の大群がわっと飛び出して襲い掛かってきた。
「うわーっ!」
一家三人は急いで家に飛び込み難を避けたが、怒り覚めやらぬ蜂はビシビシと明り取りの窓にぶつかってくる。
「ひゃー、怖い。」
私はとりあえず安全な家の中にいられるのがありがたかったが、何を考えているのか夫はすばやくドアを開けるとひとりで飛び出していった。
「な、なにをやっているんだパパは?」
見ると夫はフマキラーを手に持って、それを機関銃のように噴射し、蜂と戦っている。
「ばかみたい、パパったらあんなもので戦ってる。
「勝てるわけないじゃないねえ。」
舞子と私がおかしいやら心配やらでわくわくしながら見守っていると、夫は怒り狂った蜂に刺されまいとダンスのように体を動かしながらも蜂への攻撃をやめない。
弾がつき、やっとはあはあ言いながら夫がドアからすべり込んできた。
「なんてむちゃなことするのよ。
しかしすずめ蜂に挑む夫も無謀だが、夫のような人間に挑むすずめ蜂も無謀だった。
昔草刈りをしていた夫はすずめ蜂に刺されたことがある。
復習に燃える夫の手によって翌朝ホロコーストが繰り広げられた。
容赦なく夫は水道メーターに殺虫剤を送り込み、ふらふらになったすずめ蜂の巣を引き出して焼き払い、水道メーターのすずめ蜂を一匹残らず全滅させてしまった。

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